先にポイント。マヌカハニー選びは「用途(毎日/料理/ギフト)」×「予算(サイズ・グレード)」で考えると迷いにくくなります。ラベルで目にするUMF™(総合的な品質保証)とMGO(特徴成分メチルグリオキサール量の目安)は、どちらも選び方の指標です。まずは用途別の早見表、そのあとでUMFとMGOの違い、NZ政府の「モノフローラル/マルチフローラル」の考え方、本物チェック、予算の組み立て方をやさしく解説します。
【結論】用途×予算で選ぶ早見表(UMF/MGOの目安)
以下は「目安」です。UMFはポテンシー・真正性・鮮度・純度など複数要素の総合指標、MGOは特定成分量の表示です。完全互換ではありませんが、一般的に流通する対応目安はあります。
用途 | おすすめの見方 | UMFの目安 | MGOの目安(mg/kg) | サイズ感 |
---|---|---|---|---|
日常使い(パン・ヨーグルト・温かい飲み物) | コスパと続けやすさ重視 | UMF 5+〜10+ | 約83〜263+ | 大きめ瓶で100g単価を下げる |
料理(加熱・仕上げ) | 加熱は香りや成分が変化しうるため、仕上げ使い中心 | UMF 5+前後 | 約83+ | 中瓶〜詰め替えやすい量 |
ギフト(特別感・見映え) | 箱・認証表示の分かりやすさ重視 | UMF 15+〜20+ | 約514+〜829+ | 小〜中瓶(箱入り) |
UMFが総合品質の保証制度である点、MGO表記が特定成分量の目安である点をまず押さえてください。MGO↔UMFの代表的な換算目安(例:UMF10+≒MGO263+、UMF15+≒MGO514+)は各社で示されていますが、あくまで参考として使います。
UMFとMGOの違い:どちらを見ればいい?
- UMF™:ニュージーランドの業界団体による品質保証商標。ポテンシー・真正性・純度・鮮度などを包括的に確認し、ラベルにUMF値+ライセンス番号が記載されます。
- MGO:マヌカハニーの特徴成分メチルグリオキサールの含有目安(mg/kg)。「強さの一要素」として理解しやすい表示です。
選び方としては、総合品質を重視→UMF、成分量の分かりやすさ→MGOという見方が実務的です。両方の表示が揃っている製品は比較がスムーズです。
モノフローラルとマルチフローラル:定義を押さえる
ニュージーランドでは、マヌカハニーをモノフローラル/マルチフローラルに区分する科学的な基準が示されています。化学マーカーとDNA等の条件を満たしたもののみ「マヌカ」と表示できます。どちらが上というより、風味の傾向と価格のバランスの違いと考えると選びやすいです。
- モノフローラル:マヌカ由来の特徴がはっきりしやすい。
- マルチフローラル:味のバランスと価格の選択肢が広がりやすい。
用途別の選び方(毎日・料理・ギフト)
1)日常使い:毎朝のパンやヨーグルト、温かい飲み物に
- 目安はUMF 5+〜10+(MGO約83〜263+)。続けやすい価格帯と風味のバランスを取りやすい層です。
- 温かい飲み物に入れる場合は、沸騰直後ではなく少し冷ましてから。香りや一部成分の変化を抑える工夫として有効です。短時間・低温側では変化が小さいとされる一方、長時間・高温では変化が出やすいと報告されています。
2)料理:加熱は控えめ or 仕上げに
- 加熱調理に使うなら低〜中グレードで十分。高温で長く加熱すると、MGOを含む一部成分が減少する傾向の報告があります。
- おすすめは「仕上げのひとかけ」。温度の高い料理は少し冷ましてから加えると、風味も楽しみやすいです。
3)ギフト:特別感と分かりやすい表示
- UMF 15+〜20+など、数字の意味が伝わりやすい表示は贈り物で選びやすい傾向。UMFロゴ・ライセンス番号や箱の品質感も確認しましょう。
予算で賢く選ぶ:単価の見方とサイズ、そして本物チェック
- 単価で比較:瓶の合計価格ではなく100gあたり価格で比較すると、予算が組みやすくなります。
- サイズ選び:毎日派は大きめ、たまに派は中瓶。ギフトは小〜中瓶+箱入りが扱いやすいです。
- UMFの確認:ライセンス番号やバッチ番号を確認できるかチェックしましょう。ブランドの公式ページで照合できる場合があります。
- 豪州産を選ぶ場合:AMHA(Australian Manuka Honey Association)の認証マークなど、第三者の基準があるかを確認すると安心です。
保管と安全の基本/よくある迷い
- 1歳未満の乳児には与えない:乳児ボツリヌス症のリスクがあるため、1歳を過ぎてからが基本です。加熱しても芽胞は残る可能性があるため、避けましょう。
- 結晶化は品質劣化ではない:15℃前後で起こりやすく、湯せんで元のなめらかさに戻せます。見た目は変わっても成分が劣化したとは限りません。
- 清潔なスプーン:水分や異物が入らないよう、乾いた清潔なスプーンを使うと風味を保ちやすいです。
迷ったときのミニフロー
- 用途は? → 毎日 or 料理 or ギフト
- 表示の見方は? → UMF(総合)とMGO(成分)
- 原産・認証は? → ライセンス/バッチ確認 or 第三者認証
- 予算は? → 100g単価で比較
FAQ:よくある質問
Q1. UMFとMGO、どっちが正しい?
A. どちらも選び方の助けになります。UMFは総合品質保証、MGOは特定成分の量。目的に合わせて両方を見ると分かりやすいです。
Q2. 「一番いい」ブランドは?
A. 使う目的・味・価格・認証の有無など条件で変わるため、一概に断定できません。ランキングの真偽は変動しやすく、確実な情報は確認できませんでした。この記事のチェックポイント(UMF/MGO表示、ライセンス・バッチ確認、原産・サイズ・100g単価)で比較してください。
Q3. 熱い飲み物に入れるとどうなる?
A. 一般的な知見として、高温・長時間ではMGOなど一部成分や香りが変化しやすいとされています。実用上は「少し冷ましてから入れる」のが無難です。
まとめ:今日から失敗しない選び方
- 毎日:UMF 5+〜10+(MGO約83〜263+)の続けやすい層。
- 料理:加熱は控えめ。仕上げ使いが風味◎。
- ギフト:UMF 15+〜20+など分かりやすい表示と箱映え。
- 本物チェック:ライセンス/バッチ確認、豪州産なら第三者認証マークも参考に。
- 保管と安全:直射日光を避け、清潔なスプーンで。1歳未満はNG、結晶化は品質劣化ではないという理解でOK。
※本記事は、公開されている規格・基準・一般的なガイドラインをもとに、わかりやすく整理したものです。個別の商品評価や効果の断言は行いません。
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