この記事では、違いの要点、ブランドタグの見方、漁期、相場の読み方、そして失敗しにくい選び方まで、やさしい言葉で整理します。検索ニーズが高い「見分け方」「解禁日」「相場」「タグ」「せいこがに(コッペガニ)」も一緒に確認できます。
先に結論|呼び名=地域ブランド、タグと漁期で見分けよう
- 松葉ガニ=日本海側(鳥取・兵庫・京都・島根など)で水揚げされた本ズワイガニのオスの地域呼称(県や港ごとにタグの色・仕様が異なる)。
- 越前ガニ=福井県産の本ズワイガニ。黄色タグが目印で、2018年にGI(地理的表示)登録。最上位「極」はダブルタグ。
- 京都・丹後(間人・舞鶴など)では従来の緑タグに加え、通し番号やQRのプレートを導入し、履歴の見える化が進行。
- 漁期の目安:オス 11/6〜3/20、メス 11/6〜12/31(地域の公式案内に従う)。
迷ったら:産地表示(県・港)とタグを最優先でチェックしましょう。
用語の整理|ズワイガニ(本ズワイ)・オス/メス・呼び名
- 本ズワイガニ…本記事の対象。地域によりブランド名が変わる(例:松葉ガニ、越前ガニ、加能ガニ、舞鶴かに、間人ガニ など)。
- オス…大きく可食部が多い。ブランド表示の中心。
- メス…福井ではせいこがに、京都ではコッペガニ。漁期は短めで卵(外子・内子)が特徴。
産地とブランドタグの違い|代表例を一覧で比較
項目 | 松葉ガニ(例) | 越前ガニ(福井) |
---|---|---|
主な産地 | 鳥取・兵庫・京都・島根など(日本海側) | 福井県(越前・三国・敦賀 等) |
タグの色・例 | 京都は緑タグ+重量別プレートの運用例(舞鶴)。近年は通し番号/QRの新タグも。 ※色・刻印は港・団体で異なるため現地表示を確認。 |
黄色タグが証。最上位「極」はダブルタグ。 |
保護制度 | — | GI(地理的表示)に登録(2018年)。 |
メスの呼び名 | (京都)コッペガニ など | せいこがに |
漁期(例) | オス 11/6〜3/20、メス 〜12/31(京丹後の案内例)。 | オス 11/6〜3/20、メス 11/6〜12/31、水ガニ 2/19〜3/20。 |
※タグは産地証明・流通管理が主目的で、色そのものが味や品質を直接保証するわけではありません。選ぶときはサイズ・身入り・鮮度管理も併せて確認しましょう。
解禁日と旬の目安|オスは3月20日ごろまで、メスは年内まで
日本海側のズワイガニ漁は毎年11月6日に解禁。オスは〜3月20日、メスは〜12月末という案内が一般的です(福井・越前町の公式情報など)。「水ガニ(脱皮オス)」は2/19〜3/20とさらに短い期間に限られます。旅行やお取り寄せの計画時は、最新の自治体・漁協の発表をご確認ください。
- 福井(越前):オス 11/6〜3/20、メス 11/6〜12/31、水ガニ 2/19〜3/20。
- 京都(京丹後):オス 11/6〜3/20、メス 〜12月末(案内例)。
相場の見方|価格はサイズ・身入り・時期・天候で動く
ズワイガニの相場は、サイズ(甲幅/重量)、身入り、初競りや歳暮期の需要、天候、配送条件などで変わります。鳥取の最上位ブランド「特選とっとり松葉がに 五輝星(いつきぼし)」は、甲幅13.5cm以上・1.2kg以上・脚そろい・色合い・身入りといった厳格な基準を満たすごく一部のみが認定される“希少セグメント”の代表例です。
福井の最上位ランク「越前がに 極(きわみ)」は、甲羅幅14.5cm以上・茹で後1.3kg以上・爪幅3cm以上などの基準が示され、黄色+「極」タグのダブルタグが付与されます。初競りでは話題になる高値がつくこともありますが、これは一般相場から外れる特別事例と理解しておくと安心です。
価格を見るときのチェックリスト
- サイズ表記(甲幅・重量の明記)
- タグ(産地証明/GIマークの有無)
- 身入りの目安:甲羅の硬さ、脚のハリ、黒い粒(カニビルの卵)は「脱皮から時間が経って甲羅が固い=身入りの指標」とされる公的解説があります(人体・カニへの害はないとされています)。
- 配送・到着日(浜茹で・活・冷凍/温度管理)
選び方ガイド|失敗しにくい3ステップ
- 表示とタグを確認:県名・港名・販売者情報、タグの色や刻印、GIマークの有無(越前)をまず確認。京都では通し番号/QRのプレート導入で追跡性が強化されています。
- サイズと身入り:甲幅・重量の明記がある個体を。甲羅が固く、節にハリがあるものは身詰まりの目安。
- 用途別の買い分け:
- 贈答・ごちそう:産地の浜茹で(到着日時・温度管理・返品条件を確認)
- 調理重視:活ガニ(下処理の手間・加熱時間のガイド必須)
- 手軽さ:冷凍品(解凍方法と再加熱の注意点を確認)
なお、タグの有無=絶対品質というわけではありません。タグは産地や流通管理の証明で、実際の満足度はサイズ・身入り・鮮度・お店の扱いで左右されます。
よくある質問(FAQ)
- Q. 「松葉ガニ」と「越前ガニ」、どっちがズワイガニ?
- どちらも本ズワイガニ(主にオス)の地域ブランド名です(松葉=山陰〜丹後、越前=福井)。
- Q. タグ色で味は決まる?
- タグは産地証明・管理が主目的で、色そのものが味や品質を保証するわけではありません。サイズ・身入り・鮮度も合わせて確認しましょう。
- Q. 解禁日はいつ?旬は?
- 解禁は毎年11/6。オスは〜3/20、メスは〜12/31(例)。水ガニは2/19〜3/20です。
- Q. 最高級ランクは?
- 越前は「極(きわみ)」(ダブルタグ・厳格基準)、鳥取は「五輝星」(甲幅・重量など厳格基準)など、各地に最上位基準があります。いずれもごく少数です。
まとめ|産地の個性を理解して、表示・タグ・サイズで選ぶ
- 松葉ガニ(山陰〜丹後)と越前ガニ(福井)は、同じ本ズワイガニの地域ブランド名。
- 越前は黄色タグ+GI登録、松葉は県・港ごとのタグ運用(京都は緑+通し番号/QRなど)。
- 漁期は11/6解禁、オスは〜3/20、メスは〜12/31(例)。
- 相場はサイズ・身入り・時期で変動、最上位ランクはごく僅少。購入前に最新情報を確認。
迷ったら、産地表示×タグ×サイズ×到着日の順で比較。双方の魅力を理解し、信頼できる販売者から季節の一杯を選びましょう。
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